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体外受精失敗の理由は?妊娠しない・着床しないときに確認したいこと

体外受精で妊娠しない、着床しないと悩んでいる方に向けて、失敗の理由や成功率を高めるための方法をご紹介します。

体外受精で着床が認められないと、「このまま妊娠できないのかな…」と不安になったり、落ち込んだりしてしまうでしょう。しかし体外受精失敗の理由はさまざまです。1回目で妊娠しない・着床しない場合でも、妊娠できる可能性は十分に残されています。

今回の記事では、体外受精で着床しない場合の失敗の理由について解説した後、成功率を高めるための生活習慣を3つご紹介します。着床障害の原因などについても解説しますので、次の体外受精で成功したいと考えている方にとって役立つ記事となるはずです。ぜひ参考にして体外受精の成功率をUPさせ、大切な子どもをさずかってください。

体外受精で失敗する理由


体外受精での失敗の理由はひとつではありません。さまざまな要因が絡み合って妊娠しない、着床しないことになりますが、体外受精では次の2つの理由により失敗してしまうことがあります。

加齢によって成功率が変わる

体外受精で妊娠しない理由として考えられるのが、加齢です。残念ながら不妊治療全般において、年齢を重ねるごとに妊娠率は低くなっていきます。卵子も加齢により機能が低下していくためです。厚生労働省の調査によると、20代では30~35%で妊娠するものの、30代では22~32%、40代では2~10%ほどにまで低下すると報告されました。

出典:厚生労働省:(PDF)不妊治療の実態に関する調査研究について

また女性だけでなく、男性の加齢も成功率に影響を及ぼすと言われます。40歳以上の男性では精子の遺伝子に断片化が見られるようになり、男性が若い方が女性の妊娠も早いと報告されているためです[1]。

以上のように加齢により体外受精を行っても着床しないことはありえます。
【関連記事】
30代女性の体外受精の成功率と妊娠率

1回目で必ず成功するとは限らない

体外受精に特別な失敗の理由がなくても、1回目で必ず成功するとは限らないことも知っておいてください。自然妊娠でも、排卵日に精子を送り込んだとして、必ず妊娠するわけではないでしょう。同じことで、体外受精でも着床しないままになってしまうこともあります。

1回目で失敗するとがっかりしてしまうかもしれません。しかし2回目、3回目で成功することも考えられます。「100%成功するわけではない」と考えておけば、前向きな気持ちで次の治療に臨めるでしょう。

下記の記事では不妊治療中のつらさによるうつを感じられている方に向けて、不妊うつの原因や症状、対策などについて解説しています。あわせてぜひご覧ください。

【関連記事】
不妊治療のストレス・不妊うつとは?原因や対処方法について

 

体外受精の成功率UPのためにできること


体外受精で妊娠しない、着床しないと悩んでいる方は、成功率を高めるための生活習慣を意識されているでしょうか?生活習慣により妊娠成功率は変わります。次の3つのポイントを意識しながら生活を送れば、体外受精での着床を期待できるようになるでしょう。

ポイント1:冷え予防

まずは冷えを予防することから始めてください。特に下腹部から腰にかけての下半身の冷えを防ぎましょう。

下半身の体温低下卵巣機能に影響を与え、ホルモンバランスを崩す原因になると言われています[2]。ホルモンバランスが乱れれば排卵周期も乱れやすくなり[3]、体外受精治療も難しくなるでしょう。

重ね着をしたり腹巻きをしたりしてお腹を冷やさないようにしながら、入浴や運動などで体温を高めるのがおすすめです。

ポイント2:睡眠

体外受精の成功率を高めるには、睡眠をしっかりととることも大切です。睡眠中には成長ホルモンが分泌されます。そして成長ホルモンは女性ホルモンを調整すると言われています。ホルモンバランスを正常に保つためには、睡眠をおろそかにしないように気をつけましょう。

成長ホルモンは眠り始めてすぐに訪れる「ノンレム睡眠」の間に分泌が高まります[4]。体外受精の成功率を高めて着床を目指すには、眠り始めてすぐのころに、目を覚まさない環境をつくると効果的です。

ポイント3:適度な運動

最後にご紹介するポイントは、適度な運動です。運動にはさまざまなメリットがあります。動くことによるストレス解消効果や、体温上昇効果、疲労感による睡眠の質向上効果などです。

ただし普段運動をしない方がいきなり激しい運動をすると、体に負担をかけてしまいかねません。反対にストレスを感じることもあるでしょう。激しい運動でなくても構いません。ウォーキングやストレッチなど、軽い運動を適度にするようにしてください。

【関連記事】
体外受精の成功率を食生活・生活習慣など身近なところで上げる方法

着床障害について

体外受精での失敗の理由はさまざまですが、なかなか妊娠しない場合には「着床障害」も考えられます。着床障害とは体外受精などで状態の良い受精卵を繰り返し移植しても、着床しない状態のことです。

目安としては30代までの方が受精卵を4個以上・3回以上体外受精させても妊娠しない場合に、着床障害とされます。

着床障害の原因

着床障害の原因はさまざまですが、次のようなことが原因だと考えられます。大きくわけて3つです。

原因1:受精卵の成長に問題があった

まず考えられるのは受精卵の成長に問題があることです。受精卵の状態が良いように見えても、染色体などに問題があることもあるでしょう。

東京医科歯科大の研究によると、受精卵に含まれるSox17遺伝子の量が少なくなると、受精卵は着床できなくなると報告されています。Sox17遺伝子が少なくなるとたんぱく質を合成させられず、着床できなくなります[5]。またその他の染色体異常が関係している可能性も考えられるでしょう。

以上のように、受精卵の遺伝子や染色体に問題がある場合、正常に着床しないことがあります。

原因2:子宮の環境に問題がある

体外受精で妊娠しない2つ目の理由として、子宮の環境に問題があることもあります。たとえば子宮に次のような症状が見られることが、体外受精失敗の理由であることもあるのです。

【子宮環境の問題一例】

  • 子宮内膜ポリープ
  • 子宮筋腫
  • 慢性子宮内膜炎
  • 子宮収縮
  • 子宮内膜フローラのバランス
  • インプランテーションウィンドウの状態

子宮内膜ポリープや子宮筋腫、慢性子宮内膜炎などの疾患があることもあります。しかし疾患がある場合だけでなく、着床時に子宮収縮が起きていることも考えられるでしょう。インプランテーションウィンドウが閉じていて着床できない状態でることもあります。子宮内膜フローラのバランスが崩れていることも体外受精で妊娠しない原因のひとつです。

受精卵が着床するためには、さまざまな条件が揃わなければなりません。以上のような子宮環境の問題によって、条件が揃っていないだけである可能性もあります。

原因3:受精卵を受け入れられない状態である

女性の体が受精卵を受け入れられない状態であることも、体外受精で着床しない理由として考えられます。たとえば体内で亜鉛より銅の比率が高かったり、ビタミンDが不足していたりすると着床しにくくなります。免疫異常がある場合でも同じです。

ただ受精卵を受け入れられない状態である場合は、それぞれの原因ごとに対処法が用意されています。受け入れられる状態になれば体外受精で妊娠できる可能性は一気に高まるでしょう。

当サイトで精子提供を受けられた方のご感想

こちらでは、当サイトを運営する「I LOVE BABY」をご利用頂き、精子提供を受けた方のご感想を紹介します。精子提供をお考えの方はぜひご覧ください。

京都府在住 年齢29歳

精子提供を受けて終わりではなく、その後も迅速に適切な治療が受けられる病院を紹介頂けました。
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また、体外受精や妊娠出産までの費用は高額であるイメージがあり不安でしたが、相談してみると一緒に解決策を探して頂けました。
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宮崎県在住 年齢30代後半

わたしは、不妊治療では体外受精をし開始後7か月で妊娠成立しました。
不妊治療中は、いつ妊娠成立するかもわからない出口の見えない治療、また毎月何回も飛行機に乗って東京まで治療に行かないと行けない事へのストレスで気持ちが滅入る時も多々ありました。
採卵した卵が未成熟で破棄となった時や、卵子と精子が受精しなかった時など妊娠成立するまで気持ちがアップダウンする事も多く、担当の方に話しを聞いてもらう事も何度かありました。その度に、「一緒に頑張りましょう」と言ってくださりました。

わたしは、約10か月「I LOVE BABY」と関わらせていただいていますが、嘘やごまかしたりしていると感じた事はありません。
こちらの疑問や質問に全力で対応してくださっていたと思います。
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また、体外受精の治療をするにあたり問題点の一つに金銭面があると思います。
治療費用面でも、ご相談に乗っていただけ、すごく安心して治療に望む事ができました。

体外受精で妊娠しない、着床しない…失敗の理由はさまざま

いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、体外受精で妊娠しない、着床しない失敗の理由がご理解いただけたと思います。

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不妊治療でお困りの方は、ぜひご相談ください。

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[1]参照:内閣府:(PDF)妊娠適齢期を意識したライフプランニング2

[2]参照:JSTAGE:(PDF)初産婦における体温低下と切迫早産の関連性について

[3]参照:厚生労働省:特集

[4]参照:SMART LIFE PROJECT質のいい睡眠で、カラダも心も健康に。

[5]参照:SciencePortal:不妊となる着床不全はある遺伝子の発現量低下が原因 東京医科歯科大が解明