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2023.03.10

I LOVE BABYが提供する『こうのとりあしながプロジェクト』とは?

不妊治療をご検討されている方が多くいるなかで、信頼できるサービスを見つけることは容易ではありません。
なぜなら、安心して、精子の提供から出産までのサポートを依頼できる法人サービスは数少ないからです。

今回は、『こうのとりあしながプロジェクト』の運営責任者が、皆様に具体的な仕事内容や同プロジェクトの立ち上げに至った経緯などを語ります。

目次

インタビュアーの紹介

I LOVE BABY 代表

I LOVE BABYでは、依頼者が安心して精子提供プログラムを受けられる環境と情報を提供しております。これまでに我々が蓄積したノウハウをいかし、依頼者の一人一人に合った最も効率的かつ状況に適応したプログラムをご提案し、全ての過程を無事に終了できるようにお手伝いさせて頂きます。

プロダンサーからバーの店長、異色の経験をもとに不妊治療業界へ

簡単にこれまでの経歴をお伺いできますか?

大学を卒業してから、28歳までプロダンサーをやっていました。
プロダンサーを辞めてからは、バーで働いて、32歳で独立して自分のバーを経営していましたね。
そこから8年ほど自分のお店を経営したあと、40歳でバーを閉めました。

2020年の4月に、I LOVE BABYを作って『こうのとりあしながプロジェクト』を立ち上げ、2023年2月に法人化致しまして今に至ります。

どのようなことがきっかけで、ダンサーを目指されたのでしょうか?

昔からスポーツが大好きなのもあり、大学でダンス部に入ったのがきっかけですね。

……ただ、話すとちょっと長くなってしまうのですが、元々は医者になりたかったんですよ。大好きな祖母が“膠原病(こうげんびょう)”に苦しんでいたものですから。

「お医者さんになって、おばあちゃんを助けたい!」という気持ちが子どもながらにあったのですね。
それで、関西のある国立大学の医学部を目指していたものの、そう簡単には合格できなくて……。

そんなとき、二浪目の年に祖母が亡くなったんです。
やっぱりそれがショックだったのだと思うのですが、医者へのモチベーションが消えてしまったんですよね。

そのあと徐々に「新しい環境で頑張ろう」という気持ちが芽生えて、東京の大学に入学しました。
浪人中は大好きなスポーツができていなかったので、スポーツはやりたかったんです。
どうせならやったことのないものをやりたいなと思って、モダンダンス部に入部しました。

これをきっかけにダンスにはまり込んでいって、プロダンサーを目指すことになりました。

自分のバーを持つようになったきっかけはありますか?

プロダンサーを目指している間、オーディションに合格しないと仕事がないので、バイトをする必要がありました。

ただ、ダンスのレッスンを受けながらバイトをするにしても、オーディションに通れば半年間拘束されるようなこともあるわけで。
その間はバイトを休まなければならないのですが、たとえば3か月以上休んだら、一般的な職場では「もう来なくていいよ」と言われてしまうじゃないですか。

ですから、融通が利くバイトを探していたところに、バーのバイトを見つけたんです。
結局ダンスを辞めることになったのが28歳くらいのときで、そのタイミングで「店長をやらないか」とお話をいただいて。
そこで一生懸命やっていたら、独立して自分のバーをもつようになったという経緯です。

「人のためになることをしたい」という気持ちが今の活動にもつながっているんですね。

はい、そうですね。
もともと私は、ご縁があったものに対して努力を継続して傾けられる性格なんだろうと思います。

たとえば受験勉強にしても、どうせやるなら難関大学を目指したくて猛勉強したわけで。
ダンスも、始めたからには極めていこうと思って、結局プロダンサーになっているようなところもそうですね。

そういう性格が、今の活動につながっているのかもしれませんね。

さまざまなお悩みをお持ちの依頼者様と信頼関係を築くには初回の面談がカギ

普段はどのようなお仕事をされているのでしょうか?

大きく2つあって、まず1つは、依頼者様たちとの連絡のやり取りですね。

具体的に言うと、支援金の振り込みや領収書のやり取りなど、煩雑な業務もあるんです。
ありがたいことに、私どもへのご依頼も徐々に増えてきていますので、今はこのような事務関係の業務が仕事としてはほとんどかなと思います。

もう1つは、I LOVE BABYが行っている『こうのとりあしながプロジェクト』を皆様に認知していただくための活動です。
ホームページの運営やコラムの執筆、SNS上での情報発信などがそうですね。

というのも、私どもと似たようなサービスを提供している法人組織って、実はあまり多くなくて。
ただ、SNSなどを使って個人で活動している人たちは山ほどいるんですよ。

私どもは、組織化した法人として、きちんと活動をしているということを、まず認知してもらわないと始まらないので、この認知活動はとても大切です。

依頼者様とのコミュニケーションはどこで発生するのでしょうか?

『こうのとりあしながプロジェクト』のホームページなどを通じて、お問い合わせをいただいた方には、まず対面またはオンラインで面談をさせていただいています。
文字だけのやり取りではなく、私の顔や雰囲気を知って、少しでも安心してもらうためです。

また、この面談では、定期的にご連絡をとっていただける方なのか、本当に支援を必要としている方なのかを見極めさせていただいています。

そもそもスムーズにやり取りができないと、その後のお付き合いがどうしても難しくなってしまいますから。
なかには、その面談にすらたどり着けない方もいらっしゃいます。

また残念なことに、支援金だけ受け取って音信不通になってしまうという、本来ならば支援を必要としていない方の詐欺行為もごく少数ながらありまして。

真剣にこの活動を必要としている方への支援ができなくなるようなことだけは避けたいので、初回の面談は重要視しています。

面談のときに気を付けていることはありますか?

カップル様であれば、パートナーの同意を得ているかどうか、選択的シングルマザーご希望の方であれば、周りに妊娠や子育てについて相談や協力をしてもらえる相手がいらっしゃるかどうかなどは必ず確認していますね。

基本的に、同性カップルの方でもご夫婦の方であっても、出産する側の女性はとても前向きで、むしろ焦っているくらいなんです。
「私には時間がないから、とりあえず早く精子提供を受けたい」と。
時間が限られているのは女性側だけですから、たしかに気持ちはわかるんです。

逆に出産しない側のパートナーの方は、どちらかというと冷静ですね。
なので、パートナーと一緒に来られた方には、冷静な方の意見を尊重しています。

お子様を育てるというのは、家族力を合わせてやるもので、人生がかかっている問題なわけですから、パートナー、あるいは周囲の方のご協力が得られるかどうかは、非常に大切な点だと思っています。

逆に言うと、パートナーの同意がなかったり、周りに協力者が全くいなかったりする状態では、支援は厳しいですとお伝えしています。

どのようなお悩みを持つ方からのご相談が多いのでしょうか?

半分くらいは、選択式シングルマザーの方ですね。
ほかには、年齢の兼ね合いでタイムリミットが迫っている方や、同性カップルの方もいらっしゃいます。
ごくわずかですが、結婚されているご夫婦で、何らかの理由で精子提供を必要としている方もいらっしゃいますね。

他者からの精子提供で成功する確率の高いものを選ぼうとすると、お金のかかる体外受精になるんですよ。
それで体外受精ができるサービスについて調べていたら、私どものサービスを見つけてくれて、連絡をくださる方が多いかなと思います。

同性カップルの方は、SNSなどを使って個人で精子を提供している方ではなく、きちんとしたサービスを使って支援を受けたいとお考えの方が多いですかね。

この活動において大変なことをお聞かせください。

私どもが大変なことってほとんどないんです。
新しい家族となる可愛い赤ちゃんと出会うために、ご自身のお身体で頑張っていらっしゃる依頼者様と比べると、私の大変なことなんて大したことなくて。

ただ、ご依頼が増えて忙しくなると、すべての依頼者様を一気に対応することは、残念ながら難しくなってしまうので、対応するのは1日に2件までと決めています。

また、最大限に気を配らなければならないのは、4回5回と、体外受精をやっても妊娠できない方へのフォローです。
「次は絶対妊娠できますよ」とは言えないので……。
無力感を感じるこの瞬間がとてもつらいです。

逆にやりがいを感じるのは、どのような瞬間でしょうか?

やっぱり、妊娠のご報告や、お子様が生まれたときのお礼を言われる瞬間ですね。

皆様、喜びいっぱいで泣きながらご報告いただけるんです。
この活動をしていてよかったなと思える瞬間ですし、一人の人間としてもうれしいなと思います。

より多くの方の目に触れるためには認知を拡大していくしかない

『こうのとりあしながプロジェクト』はどのような経緯で立ち上げられたのでしょうか?

若い頃から、貢献活動には興味を持っていたんです。
将来的に、何か貢献活動をやれたらいいなと思っていたところ、私がご縁を持っていた方からお声がけいただいたのがきっかけですね。

バーを閉めるときに、「不妊治療をサポートするような活動をしてみませんか?」と声をかけていただいて。
もともとバーを経営していたので、その経営経験を活かして貢献活動につなげていけるか? という思いを自分なりに形にしてみようということで、やり始めました。

このプロジェクトの立ち上げで大変だったことはありますか?

業務的な部分での一番の難しさは、そもそも私どもの存在自体が皆様の目に触れなければ、ご依頼をいただけないことですね。
依頼をいただけるようになるまでの期間は、やはり大変でした。

不妊治療を必要としている方たちに、どうやって私どもの活動を届けるかという問題はとても難しいです。
なぜなら、「精子提供」とインターネットで検索するいろいろな情報が山ほど出てくるのですが、私どものように、法人で活動しているところってごくわずかで。
極端に言ってしまえば、個人で活動している方たちの8割以上は、身体目的なんですよ。

悪質な方たちのせいで、私どもの切実な想いのもと行っている活動が、目立たなくなってしまっているのが実情なんです。
ただ、こういう実情を知ってもらうことは、非常に難しいので、何とか認知してもらえるように頑張るしかありません。

直接会える機会があるなら一番いいのですが、話せる機会を作ることがそもそも難しいので、数多くの方の目に触れるにはやはりWeb上でのPR活動が必要ですね。
良くも悪くも今の時代はインターネットだと思うので、潜在層や顕在層の目に触れていかなければスタートラインにも立てないですよね。

プロジェクトの立ち上げを経て今の心境をお聞かせください。

現状の結果的なところだと、I LOVE BABYとしてホームページを立ち上げて以降の約1年間で10名の方がご出産されています。
現在進行形で、不妊治療のサポートをさせていただいている依頼者様は40名程度です。(※)

私としては、最低でもこの10倍の支援はさせていただければ、と思っておりますが、正直、貢献活動というのであれば、この10倍だとしても少ないなと思っています。
30倍まできて、ようやく最低限の貢献活動と言えるんじゃないですかね。

私どものようなサービスを必要としてくださっている方は、当然ですが10倍以上いらっしゃいます。

なので、現段階の結果では、私どもは貢献活動と言える立場でもなく、それだけの活動もできていないんです。

※2024年1月時点

不妊治療活動でもっとも認知されるサービスになるために

今後の『こうのとりあしながプロジェクト』の展望を教えてください。

将来的には、「不妊治療活動と言えばI LOVE BABYだよね」と皆様に言っていただけるくらいに、『こうのとりあしながプロジェクト』でのサポートを広げていきたいです。

現在は、私どものような、きちんとした組織として活動をしている団体は、ごくわずかなので、認知活動に力を入れていくところからですよね。

悩んでおられる全ての方々へ、支援をお届けしていただかなければなと思っています。

『こうのとりあしながプロジェクト』を通じて、一人でも多くの方が笑顔になれるように

精子提供や不妊治療を現在お考えの方に向けて、メッセージをお願いします

「将来的に子どもが欲しいな」と思っている方は、すぐに行動に移してほしいです。
これは、私どものサービスを利用してほしいからという理由ではありません。
誰しもが、今後の人生の中で、今この瞬間が一番お若いからです。

“子どもは授かりもの”といいますが、自然妊娠の確率というものは歳を重ねるにつれ下がっていきますから、タイムリミットが決まっているというのも事実です。

特に不妊治療は、まずスタートしなければ絶対に結果が出ません。

まずは、勇気を出して行動を始め、そのうえでもし『こうのとりあしながプロジェクト』とご縁があれば大変うれしく思います。

 

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